大学生の日常をちょっとした漫画にしつつ、ちょいちょい大事なことを伝えられればと思います。ちなみに漫画はコミPo!で作成しました。
【4コマ漫画】新品同様だったのさ!
この記事の内容
大学では、多くの科目で教科書が指定されます。それらの指定された教科書は購入するなどして用意しないといけません。しかし、そうやって購入した教科書も、1つの期(セメスター制であれば半年)で使い終わることがほとんどです。できるだけ教科書を安く購入したい、あるいは処分に困った教科書を売りたいという人の需要と供給が成り立って、フリマなどで売買が行われています。
一方、専門分野をしっかり学ぶという観点から考えた場合、教科書売買についても注意が必要になります。この記事では、教科書は最新のものを買うこと、売ることを前提に教科書を使わない方が良いことについて説明していきます。
授業の教材のタイプ
大学では、教員は、さまざまな教材を駆使して授業を行います。教科書を使う教員もいれば、使わない教員もいます。まずは、大学の授業において、どのような教材がつかわれるかをみていきましょう。
スライドを使った授業
パワーポイントなどのスライドを使って、スクリーンに投影するやり方です。教員によっては、そのスライドの内容をそのまま印刷して、配布資料とするわけです。
スライドの資料は教員が用意してくれるため、学生さんはお金がかからなくて助かるわけですね。一方、多くの場合、当日にならないとスライドの内容を確認できないため、予習することが困難となります。復習に関しては、資料が配布されれば可能となります。
スライドの内容は、作成した教員によって良し悪しが依存します。上手に作成できる教員であれば、理解を促すための工夫がしっかりしているかもしれませんが、テキトーな先生であれば、学生側ががんばる必要があります。
そこは教員の個人差によるところですが、スライドを授業で使った場合、表示できる字数に限りがあることが弱点となります。スライドは、情報を要約して箇条書きなどで示したり、図表などで一目でわかるように示すようなツールとなっています。要約することによって失われた情報や、箇条書きの個々の項目の間に潜む情報については、教員の口頭説明をよく聞いて、聞き手が理解する必要があります。また、必要に応じてしっかりメモをしていかないと忘れてしまうでしょう。
その口頭説明がわかりにくい場合には、教員に質問するか自分で調べるなどして、情報を補う必要があります。
授業に関係する内容を整理した配布資料
教員がWordなどの文書作成ソフトで作成した普通の資料です。授業内容の理解を促すために作成された資料であり、授業でとりあげる内容をコンパクトに整理したものです。
この資料も教員が用意してくれるため、学生さんはお金がかからなくて助かります。一方、スライドと同様、事前に配布されたりでもしない限りは予習が困難となります。通常、この手の資料は当日配布されるので、復習するのは問題ないと思います。
授業の内容を整理した資料も、作成した教員によって良し悪しが依存するという点は、スライドと同じです。
一方、スライドと異なり、長文の具体的な情報を資料に入れることができるため、授業でとりあげる内容については、その資料だけで理解できるように作成されることが多いでしょう(とはいえ、あくまで教員がどのように作成するかに依存します)。いずれにしても、スライドよりは、資料の中に詳細な情報を含めることができるため、わからない点は、基本的にはその資料を確認することで理解できるのではないかと思います。
教科書
教科書は、授業の内容について体系的にまとめられた専門書です。教科書代が必要になるのと、持ち運ぶことでカバンが重くなるのがネックです。一方、専門分野をしっかり学ぶという点では、教科書があることのメリットは大きいです。
まず、教科書は、履修している科目について体系的にまとめられているため、内容は安定しています。つまり、授業が下手な教員で説明がよくわからないということがあっても、教科書を読めば理解できるわけです。また、授業でとりあげていないが関連する情報についても確認することができます。スライドや授業の内容を整理した資料よりも、情報が豊富なのが大きな利点となっています。
授業では、レポートを作成したり、調べて発表みたいなことをする場合もあります。そうした場合、何らかのテーマについて調べてまとめることが必要となりますが、教科書があれば基本的な情報は、その教科書で調べれば良いし、教科書には参考文献もあるので、参考文献を使って深く調べることもできます。
なお、教科書があれば、予習・復習はやりやすくなります。
一方で、教科書の内容を教員がアレコレいじることができないため、教員にとっては、理解を促すための工夫をすることは難しいです。学生想いの教員なら、教科書とは別に理解を促すための資料を用意することがあるでしょう。とはいえ、最近では、著者や出版社も売れるようなより良い教科書を作成します。理解を促すための演習課題やその解答例などが教科書内に用意してある場合もあります。
早い話がしっかり学びたい人にとっては、教科書がある方が勉強しやすいということです。
教科書に対する不満
授業で使われる教材を主に3つ確認しました。3つは必ずしも別々に扱われるとは限らず、教科書を指定しつつ、当日資料が配布されるなど、教材を組み合わせて授業が行われたりもします。また、教材という点でいえば、DVDなどの視聴覚教材を使うこともあります。
上記のように書いた場合、教科書はとても良い教材と思えるかもしれません。実際、専門分野の知識をちゃんと身につけようと思ったら、教科書の方が良いでしょう。単位取ったら、きれいさっぱり忘れて良いと考える人もいるかもしれませんけど・・・。
しかし、教科書に対する不満もいっぱいあります。
教科書が授業に間に合わない
期の始まりにいつも思うのですが、せっかく教科書を使って、みっちり授業してやろうと思って、最初の数回は教科書を持ってない人がたくさんいます。学生さんたちはちゃんと注文したのに、なかなか来ないんですよね。
こうなると、教員として、教科書が来るまでの間、時間稼ぎをしないといけないわけです。下手すれば授業の3分の1が終わる頃にやっと教科書がくるということもあります。
教科書を使う機会が減ると購入した意味がなくなってきてしまいますし、また、教員も授業計画が崩れます。これはホント何とかしてほしい。
教科書って必要なの?
教科書を指定しているのに授業でほとんど使わない、あるいはまったく使わないという教員がいるようです。最も多いんじゃないかなって思うぐらい、よく出てくる教科書の不満ですね。そりゃ不満はでますよ。
対面授業では使わなくても、課題や定期試験ではその教科書を使うようにするという場合もあるようです。
せめてそれぐらいはするべきだと思います。
教科書って高いよ・・・
教科書は2000円ぐらいから4000円ぐらいするものまであります。1つの期で何科目授業を受け、そのうちどのくらいの授業で教科書を指定されるかによりますが、だいたい数万円単位で教科書代が必要になってきます。トータルだと高いですね。やっぱり高い。
だからこそ、購入させたんだったら、授業でしっかり使うべきでしょうね。
大学の教科書の売買について
教科書代がかかり過ぎると個人間での売買が起こるのもしかたがないですね。教科書を入手したい人はできるだけ安く買いたいわけですし、教科書を使い終わった人は処分したいと考える人が多いと思います。
実際、教科書の寿命ってわりと短いかもしれません。情報が古くなったら使えないですし、日々より良い教科書が作成されるので、「いつか再び学びたいときがくるかも」なんて思ったときにはその都度新しい教科書を買った方が良いわけです。授業をとおしてしっかりと教科書の内容を吸収したのであれば、処分しても良いでしょう。どうしても後でその教科書を見たくなったら、大学の図書館とかにあったりするかなとも思います。
ただ、教科書を入手するときは、最新のものを買った方が良いのと、処分する場合もちゃんと使ってから処分した方が良いかなと思います。
教科書を中古で買う場合の注意点
上述したように、まともに教科書を揃えようとすると、数万円ていどのお金が必要になってきます。できるだけ安く済ませるために、フリマアプリなどを使って購入することもあるようです。ウェブ検索をしてみましたが、メルカリ、Textradeなどで売買されるようです。それらについてまとめたサイトはいくらでもあるので、ここでは説明しません。とにかく、普通に買うよりも安いです。値段は出品者とか業者によって異なると思いますけど。
一方で、中古で買う場合の致命的なデメリットとして、版が古い物を購入する可能性があるということ。ちょっとぐらい内容が違っても良いだろ的な発想はやめましょう。版が変わるのにはそれなりの理由があります。
旧版を買ってしまうとそこに記載された情報は古いので、内容自体が信用できないものになってしまいます。専門書は最新のものでなければ価値がないと考えましょう。場合によっては、その分野に関する法制度が変わっていたりもしますので。ちなみにこの点については、【4コマ漫画】安く購入する場合には注意が必要にも記載されているので見てみてください。
あと、旧版の教科書をながめても、どこが改訂されたかなんていう情報はのっていません。何が何でも旧版で学ぼうというのなら、情報が古くなった場所を自分でみつけて、訂正しないといけないです。
出版されたばかりの教科書は中古では販売していませんので、ちゃんと購入するしかないでしょう。とはいえ出版されたばかりの教科書であれば、版が古いという心配はありません。
使い終わった教科書を売ることについて
使い終わった教科書を捨てるのはもったいないし、もしかするといくらかのお金になるかもしれません。ということで、最近では、教科書をフリマ等で売る人も増えています。どこで売るかというと、メルカリ、Textrade、専門書アカデミーなどがあるようです。それらも各サイトをみていただければ良いので、ここでは説明しません。ちょっとでもお金になるかもしれないので、そうしたサイトで売るというのも良いかもしれません。ただ、教科書を売ることに関して注意点があるので、それは後ほど説明します。
教科書の売買以外の入手方法・処分方法
フリマなどをとおして教科書の売買をするのが面倒だという人は、先輩から教科書をもらう・後輩に教科書をあげるというやり方も良いでしょう。当然、同じ科目を履修している場合に限ります。
なお、同じ授業科目であっても、使用する教科書が変わることがよくあります。授業の担当教員が変われば、とうぜん教科書が変わります。また、同じ教員であっても、授業の展開を見直したり、より良い教科書を教員が見つけたのであれば、授業で使用する教科書が変わります。さらには、同じ教科書であっても、版が異なることもあります。
先輩からもらった教科書であれば、おそらくお金は払ってないと思われるので、教科書が変わっても金銭的な損はないと思います。ただし、教科書が変わったことに気づいてから注文することになるので、入手までに時間がかかることがあります。
教科書を売ることに対する注意点
たまーになのか、けっこういるのかわからないのですが、売ることを前提に教科書をキレイに使おうとする人がいます。書き込みやマーカーをしない、あまり開かないという感じです。
勉強のしかたは自由だと思いますが、教科書に直接書き込んだりマーカーをした方が勉強の効率は良いと思います。それに、教科書をしっかり開いた状態でレポートを作成するということもあると思います。そんな風に思う存分使うために、教科書ってあるのではないでしょうか。
確かに、状態が良い方が教科書は良い値段で売れます。当たり前ですけど。でも、状態の良い教科書を10冊売ったところで、1日のバイト代になるていどの金額ではないでしょうか。そのために、授業や定期試験でも気を遣いながら教科書を使うのは、何だか本末転倒なような気がします。キレイに使うために学習を疎かにすることがないようにしてほしいです。
ちなみに、4コマ漫画で先生が気にかけた部分はこのことです。自分の著書をフリマで売ろうが何しようがかまわないのですが、専門性を学ぶ機会を失ってまでキレイに使おうとするのは良くないよということです。
まとめ
大学の教科書をフリマなどで売買することについてみてきました。教科書を個人間で売買することについて特にアレコレいうことはありませんが、買う側も売る側も、専門性を学ぶために教科書を使うということを理解しましょう。
買う側であれば、教科書は最新の情報になっていないと意味がありません。安いからといって、旧版の教科書を買ってしまっては意味がありません。
売る側であれば、売ることを前提にして、キレイな状態を保つために効率の悪い勉強にならないようにすることが大切です。
ちょっとしたお金のために、専門性を学ぶという大切な機会を失ったのでは、何の意味もないということを理解しましょう。