大学生の日常をちょっとした漫画にしつつ、ちょいちょい大事なことを伝えられればと思います。ちなみに漫画はコミPo!で作成しました。
【漫画】考察っていうのはね・・・
Twitterにはこんな1コマ漫画をあげてます。アイキャッチ画像と同じです。
昔作った4コマ漫画はこちら。なくすのがもったいないので残しておきます。
感想と考察はえらい違うよ
考察を求められてるのに感想を書いてしまう方っていますよね。それで、考察を書けと言われたとしても、そもそも感想と考察の区別がついていません。そういう人はきっと多いと思います。感想と考察の違いについていろんな考えはあると思いますが、ざっくりと簡単に違いを言うと、主観的に捉えたものが感想で、客観的に捉えたものが考察と捉えると良いでしょう。
- 感想・・・主観的に感じたことを表現したもの
- 考察・・・客観的に導いた考えとか結論
当然ですが、語尾を変えただけで、感想が考察になるわけではありません。考察には「客観的にそうだ」と言えるような材料を用意する必要があります。
例えば、「犬」に対する捉え方について、感想の場合と考察の場合を比較してみましょう。なお、わかりやすく比較するために書いた文章なので、本当にこのとおりかはわかりません。
- 感想・・・犬はかわいい
- 考察・・・犬は、黒目の割合が大きいなど「愛されやすい見た目」を持っている。また、飼い主に対して、遊んでほしそうに振る舞ったり、飼い主を慕っているように振る舞う様子があり、そのことは、犬に対する「放っておけない感覚」を誘発する。したがって、犬は「かわいい」と捉えられることが多いだろう。
つまり、感想は主観的にそのまま感じたことを表現していますが、考察は客観的に捉えて表現します。客観的に「かわいい」を表現するということは、「かわいい」と伝えるための根拠が必要になります。上記の文章では「愛されやすい見た目」「放っておけない感覚」を根拠にしたわけです。でも、これらもここではテキトーに取り上げただけですので、本格的に考察しようと思ったら、「なぜそれらの要素によって見た目が愛されやすいと言えるのか」「放っておけない感覚とは一体何なのか」もよく説明していく必要があります。
また、感想の「かわいい」というのは自分自身が感じていることですが、考察の「「かわいい」と捉えられることが多いだろう」は自分自身ではなく一般論として説明しています。考察は自分がどう思うかを伝えたいのではなく、「一般的にこうでしょ」「客観的に考えてこうでしょ」という誰がみてもそうだということを伝えたいのだと考えましょう。
このように、語尾を変えただけで、感想が考察になったりはしません。考察には「客観的にそうだ」といえるような根拠が必要です。論文などであれば、先行研究などから得られた考えや、自分でとったデータの結果などを根拠にするということになります。
感想は考察に変換できるか
では、感想を書いてしまったときに、それを考察に変えることはできるでしょうか。たぶんできると思います。早い話が「感想」に至る客観的な材料(根拠)を明確化すれば良いわけですね。
ただ、取り上げた根拠も主観的なものだったら意味がないので、他者を説得できる根拠を探す必要がありますけど。
逆に、モノによるかもしれませんが、感想というのは、考察のタネと捉えることもできます。得られた事実に対し、自分自身が直感的に感じたことを大切にし、なぜそう感じたのかを丁寧に追求していけば考察できるようになるのではないでしょうか。
上述した、「犬に対する捉え方」が良い例だと思います。単に「かわいい」で終わるのではなく、なぜ「かわいい」と感じたのかをしっかり追及していくわけです。