大学生の日常をちょっとした漫画にしつつ、ちょいちょい大事なことを伝えられればと思います。ちなみに漫画はコミPo!で作成しました。
【4コマ漫画】大学生のうちしかできないことにお金を使うべきだよ。例えば・・・
この記事の内容
大学生の貯金に関して、ウェブ検索をすると、大学生が貯金するメリットや方法について書かれている記事もあれば、大学生が貯金するのは意味がないと書かれている記事があります。
はたして、大学生は貯金をするべきでしょうか、それとも貯金は意味がないのでしょうか。
この記事では、そのような極端な考えではなく、もっと柔軟に「目的をもって、お金を稼ぎ、貯金し、使うことが大切」という話をしていきます。
大学生の貯金について
大学生になると自由な時間もできるので、アルバイトをする人も多いですよね。そうすると、自分の好きなことに使えるお金ができるわけです。しかし、将来を考えたときに、あるていどのお金を残しておきたいという学生さんもいます。どこでお金が必要になるかわからないですからね。
全国大学生活協同組合連合会「第56回学生生活実態調査」によると、2020年の大学生が月に貯金している金額の平均は、自宅生が19,610円、下宿生が12,990円です。仮に、その平均額で1年間貯金したとすると、自宅生が235,320円、下宿生が155,880円となります。
けっこうな金額のようにも思えますが、パソコンなど高価なものを買ったり、旅行に行ったりすると、すぐになくなってしまいそうな金額です。だったから、貯金するよりも、何か意味のあることに使った方が良いという気にもなります。
はたして、大学生は貯金をするべきなのでしょうか。
大学生は貯金すべきか、それとも貯金は意味がないか
「大学生 貯金」でウェブ検索をすると、貯金をすることのメリットやその方法に関する記事がでてくる一方で、大学生が貯金をする意味はないという記事もあります。
貯金について悩んでいる学生さんにとって、まったく異なる2つの意見があったりすると、よけい困ってしまいます。
だから、この記事では、その2つの意見を比較して考えてみたいと思います。それで、結論を言っておくと、貯金すべきかどうかという両極端な思考に振り回されるのではなく、目的を達成するためにお金を貯めて使うということが重要ということをお伝えします。
まずは、大学生は貯金をした方が良いとする考え方と、大学生の貯金は意味がないとする考え方のそれぞれをみておきましょう。それぞれ貯金をどうとらえているのでしょうか。
大学生は貯金すべき?
大学生は貯金をすべきという立場の場合、とうぜん貯金をすることのメリットなどがあるととらえています。そのメリットは何でしょうか。
いざというときに備えられる
急なお金が必要になる場面に備えるということです。例えば、病院に行かなければいけない、パソコンが故障して修理が必要、引っ越し代が必要などでしょうか。
でも、病院に行くお金って、いざというときは家族に頼って良い気がします。また、パソコンが故障しても大学のパソコンを使用すればとりあえずは何とかなりそう。急に引っ越さなければならなくなる場面があったとしたら、お金よりも考えなければならないことがありそうですね。
いずれにしても、大学生でいざというときのお金はどこまで必要なのかが問題です。いざというときがあったら、まずは家族などに頼ることも必要な気がします。
旅行やイベントのための資金ができる
友人と海外旅行に行ったり、卒業旅行に行ったり、何らかのイベントに参加したりのためのお金として貯金をするということです。実際、大学生のときじゃないとなかなかできないがあります。貯金の目的として素晴らしいと思いますね。
資格やスキルを獲得するための資金ができる
これも大切です。資格やスキルを獲得しておけば、就職や就職後に有利になる可能性があるし、資格やスキルの勉強をとおして自分自身の興味関心がさらに広がっていくというメリットもあります。
自分が欲しい物を買う
パソコン、バイク、車など高価な物を買う。これらがあると、学業などにスムーズに取り組めたり、自分自身の活動範囲を広げたりできるかもしれません。そのための貯金をするのも良いと思います。
就職活動のための資金ができる
わりと就職活動でお金が必要になってきます。スーツ代だったり、面接などにいくときの交通費だったりで。100,000円ぐらいは就活の資金としてかかると考えた方が良いです。 そのために貯金しておくのもアリでしょう。
貯金の習慣をつけられる
社会人になると、貯金をしていきたいと考える人も増えてくると思います。正規雇用の場合、大学生と違って、毎月大きなお金が安定して入ってきますからね。しかし、過去に貯金をしてこなかった人が、社会人になって急に貯金ができるようになるわけではありません。大学生のうちに、貯金の習慣をつける、あるいは貯金のやり方を身につけておくと、社会人になって安定して貯金することが可能になるわけです。
以上、大学生が貯金をするメリットについて紹介しました。このようにみていくと、なるほど大学生のうちから貯金した方が良いと思えるかもしれません。
次に、大学生の貯金は意味がない、という考え方についてみてみましょう。
大学生の貯金は意味がない?
大学生の貯金は意味がないという考え方では、主に次のような理由がとりあげられます。
大学生の貴重な時間を有効活用するべき
大学生は人生の中でもわりと自由な時間を作りやすいときです。その自由な時間をどのように過ごすのかで、少なからず卒業後の人生が変わってくると思います。
例えば、海外旅行などに行ったりすることで、言葉の壁を超えて多様な人々と関われるようになるかもしれませんし、思いもよらなかった文化に触れることができるかもしれません。また、大学生の貴重な時間を使って、資格を取得したら、それは形あるものとして残ります。
就職活動の際、エントリーシートや面接で、「学生時代に力を入れたこと(ガクチカと言います)」を聞かれたりします。大学生の貴重な時間を有効活用していれば、そのガクチカでも、しっかりアピールすることができます。
大学生のアルバイト収入からの貯金はたかが知れている
全国大学生活協同組合連合会「第56回学生生活実態調査」によると、2020年の大学生のアルバイト収入の平均は、自宅生が37,680円であり、下宿生が26,360円です。
実際には、仕送りや奨学金などによる収入を含めて、貯金する額を決めることになると思いますが、アルバイト収入から確保できる貯金額ってたかが知れていますよね。社会人になって、給料から確保できる貯金額に比べると、アルバイトからの貯金って微々たるものです。
大学生で貯金した分というのは、社会人になってから十分取り戻せるから、それなら貯金ではなく、大学生のときにしかできないような経験や学びにお金を使った方が良いのではないかと考えられます。
大きく2点ほど、「大学生の貯金が意味はない」とする理由をとりあげました。なるほど、貯金するよりも、もっとやるべきことがあるのではないかと考えさせられます。
大学生の貯金に関する2つの立場を整理する
大学生は貯金をした方が良いとする考え方(貯金する派)と、大学生の貯金は意味がないとする考え方(貯金しない派)のそれぞれの根拠をあげてみましたが、ちょっと待ってください!
すでにお気づきの方もいると思いますが、貯金する派と貯金しない派の異なる立場の根拠のはずなのに、同じことを根拠にしている部分があります。どういうことでしょうか?
情報を整理するために、貯金する派と貯金しない派の2つの立場の共通点と異なる点についてみていきましょう。
貯金する派と貯金しない派の共通点
どちらの立場も、「旅行など大学生のうちにできる経験をする」「資格・スキルを獲得する」ことを根拠として、貯金した方が良いとか、貯金せずに使った方が良いという話をしています。
貯金する派の場合は、旅行などの経験や資格・スキル獲得のための資金として貯金をするということであり、貯金しない派の場合は、貯金をせず、旅行などの経験や資格・スキル獲得にお金を使うという話です。
結局のところ、どちらの立場も、旅行などの経験や資格・スキル獲得のために、必要な金額を確保して、使えという話をしているわけです。
違う立場を主張していても、言いたいことは同じということです。そして、目的をもってお金を貯めて、貯まったら目的達成のために使う、ということが大事なんだということです。明確な目的をもって貯金しろってことですね。
貯金する派と貯金しない派の異なる点
貯金する派と貯金しない派で、異なる点もいくつかあります。まず、1つが、貯金する派は「いざというときに備える」ために貯金をすることも大事としていることです。賛否両論ありそうですが、個人的には、大学生であれば「いざというとき」が起こってから考えれば良いのではないかと思っています。それで本当に困っているなら、家族などに助けてもらうと良いと思います。それが難しい人もいるかもしれませんけど、困ったときにヘルプを求められることも、生きていくうえで大切なスキルです。
貯金する派と貯金しない派で異なる点の2つめが、貯金する派の場合、大学生で貯金することで、貯金の習慣が身につくという考えがあることです。でも、基本的に、やみくもに貯金をすれば良いのではなく、何のためにどのくらいのお金が必要かを明確にして、そのために貯金をすることが大切だと思います。つまり、単に貯金の習慣をつけるのではなく、目的達成のために貯金するスキルをもつことが大切ではないかと思います。その意味では、この話は、上述した「明確な目的をもって貯金する」という話につながってきます。
貯金する派と貯金しない派で異なる点の3つめが 、貯金しない派の主張にある「大学生のアルバイト収入から貯金をしてもたかが知れている」という点です。私自身もこれはそのとおりだと思います。大学生で貯金をしなかったとしても、その分は、就職してから取り戻すことは可能だと思います。大事なのは、明確な目的をもってお金を貯めるスキルを身につけることだと思います。
結局どう考える?
半ば強引かもしれませんが、けっきょくのところ、やみくもに貯金をするというのではなく、海外旅行や資格取得など目的を明確にしたうえで、その分のお金を貯金するというやり方をとっていくことが大切だということです。
そうすれば、大学生のうちしかできない貴重な経験を得ることができるし、目的のためにお金を貯めるという貯金の習慣も身につけられます。
就職してからも、貯金をするのであれば、その目的と目標金額を決めると、モチベーションが高まって確実に貯金ができるようになります。
まとめ
大学生は貯金をすべきとする派や大学生の貯金は意味がないとする派がいるわけですが、どちらの立場も、海外旅行や資格取得など何らかの目的のためにお金を使うことの大切さを説いています。そう考えると、目的達成に必要なお金を一時的に貯金するということが大切なのであって、貯金の良し悪しの問題ではなくなります。
貯金をする場合は、以下の流れで進めていくと良いでしょう。
- ①何のための貯金かを明確にする
- ②必要な貯金額と、貯金の計画(月〇円貯めるなど)を立てる
- ③計画に基づいて、貯金しやすい方法で、貯金に取り組んでいく
このうち、③については、先取り貯蓄をすることで貯金がしやすくなります。毎月、決まった日に一定額を積み立てるというやり方です。複数の口座(普段使う用の口座と貯金用の口座)を用意しておいて、普段使う用の口座から貯金用の口座に振り込まれるように設定したり、自動積立定期預金というやり方で一定額を自動的に積み立てる設定にすることで、先取り貯蓄ができます。
先取り貯蓄は基本的に自動で貯金をしてくれる仕組みであるため、特に意識して貯金のための行動をしなくても、知らない間に貯金ができます。貯金の習慣がない人も貯金に取り組みやすいわけです。