大学生の日常をちょっとした漫画にしつつ、ちょいちょい大事なことを伝えられればと思います。ちなみに漫画はコミPo!で作成しました。
【4コマ漫画】欲望がやる気を引き起こす
学習とモチベーションと欲望
学習には、モチベーションが重要ですね。
そのモチベーション維持については、わかる、楽しいという点を重視されることが多いと思います。楽しい学習活動にするために、ゲーム的な要素を取り入れるゲーミフィケーションも注目されています。ここで、ゲーム的な要素として大事なことを簡単にとりあげると、①目標が見えやすい、②やることがわかりやすい、③成長が目に見えて達成感を得やすい、ということなどがあります。
このような教材の工夫は、モチベーションを維持できるようにするための取り組みとして重要ですが、学習内容に関してより強力なモチベーションがあると、難解な内容や教材であっても、学習できるようになる可能性はあると思います。
より強力なモチベーションを言葉で表すと、「欲望」とする方が伝わりやすい気がします。
お金好きの人であればお金、他者に認められたい人であれば承認欲求など、その人が真に求めている欲求にからめると、本来持っている力が発揮され、一般的には難解とされている学習内容でも身につけていくことができるわけです。
何か人に学んでもらいたいと思ったときに、学習者のために教材を工夫するアプローチもありますが、学習者の真の欲望を見つけ出してそこにアプローチすることも重要ということです。
私はパソコン関係のスキルはけっして低くはありませんが、ハッキングレベルの話をしているサイトなどをみてもチンプンカンプンです。ところが何かの拍子に、どうしても身につけなければならないスキルが出てくることがあって、それを身につけた先には自分自身の欲望が満たされる可能性があったりします。例えば、研究が進んで人生にプラスになる、そのスキルを使って周囲の人から尊敬してもらえる、などです。そうすると、普段は難しすぎて理解できない本やネット上の情報であっても、あらゆる手段を使って理解しようとします。時間がかかってもそれをやろうとするわけです。そうやって身につけたスキルは自分にとって強力な武器になります。
どんな欲望があるかをさらけ出すのは恥ずかしいことかもしれませんが、それを利用できれば学習はとてつもなく捗るだろうなと思います。
やる気とは
学習に対するモチベーションという話と絡んでくることとして、「やる気」という言葉があります。4コマ漫画でも「やる気ゼロ」と書いてたりしますが、「やる気がない」という言葉も注意して使用する必要があるなと思います。
「やる気」に対する以下の論文の考え方に共感できるからです。
学習とやる気、ゲーム : 抑えられたやる気を解放する学習へのアプローチ
学校教育とかにおいて、学習者の取り組みにはバラツキがあったりします。一見すると、やる気がある人、そうでない人などがいたりします。しかし、やる気がなさそうに見える人でも、本来はやろうとしていて、しかしそれがうまくいかなくて、やれない状態の人がいるということです。
この「やる気はある、だけどやれない」のは、授業における活動について、何のためにやるのかわからない、何をどうすれば良いのかわからない、イメージがわかない、何らかの特性によって集中したりできない、など様々な事情があります。
もともとやる気がないんだととらえるのと、やる気はあるけどできなんだととらえるのでは大きく違いますね。本人がやれない状況にある理由が、本人側にあるとするのか、授業を提供するなど本人以外にあるとするのか、に関わってきます。まぁ、本人側にあると結論づけると、何の解決にもならないわけですけど…。
あと、「やる気はある、だけどやれない」という考え方でいくと、やる気はスイッチを入れるのではなく、本来入っていたスイッチをオフにしないという考え方になりますね。授業するにしても、オフにしないようなやり方を考えていくことが大切かもしれません。
ロジスティック回帰分析とは
4コマ漫画でとりあげているロジスティック回帰分析について簡単に。関連する話として、重回帰分析がありますが、それは【4コマ漫画】お菓子を食べながら動画を観ようとした結果のところで簡単に説明しています。
ロジスティック回帰分析も重回帰分析も、因果関係を分析する手法の1つです。これらの分析では、因果関係の原因-結果のうち、原因部分に複数の要因を入れることができます。また、ロジスティック回帰分析の面白いところは、結果部分を「ある事象が起こる確率」として表すことで、カテゴリーデータ(尺度の分類では、名義尺度というものになる)を扱えるという点です。
例えば、どんなアイスが買われやすいかということを分析したいとします。とあるアイスを買う確率を結果とし、その原因(要因)として、チョコレート系である、クリーム系である、氷系である、当たり付きである、その日の気温が何度か、値段はどうかなどを考えます。
アイスには、ハーゲンダッツやバニラバーやスーパーカップとかいろいろあります。ハーゲンダッツだったら、クリーム系のとこが1、氷系のとこが0、値段は300円とか、購入されたら1というようなデータにしていき、ロジスティック回帰分析を適用することでどんなアイスが買われやすいかを分析できます。
現実場面ではカテゴリーデータはけっこう多いです。購入するかどうかの他にも、好きか嫌いか、どんな性格か、血液型とか、印象が良いかどうか、みたいな感じで。そうしたものに何が影響するのかを分析できるので、ロジスティック回帰分析は便利です。ビジネス系でも適用しやすい分析なので、知っておくと良いと思います。
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