大学生の日常をちょっとした漫画にしつつ、ちょいちょい大事なことを伝えられればと思います。ちなみに漫画はコミPo!で作成しました。
【4コマ漫画】先生、考えてくれませんか?
この記事の内容
レポートや卒業論文(以下、卒論)を書くときに、最初に何を書けば良いのかに戸惑う人がいます。どんな内容を、というよりは、出だしの文章がわからない、ということですね。
ここでは、特に卒論を書く際の「最初の一文」をどうしたら良いかについて考えていきます。
レポート・卒論の最初の一文が思い浮かばないという悩み
レポートや卒業論文(以下、卒論)の最初の一文(出だし)が書けないと悩む人がいます。
書きたいことは頭の中にあるけど、どんな文章から始めたら良いかということを悩んでしまい、いつまでたっても、書き進められないみたいですね。
経験的にだとは思いますが、その悩みを持つ人たちは、最初の一文が書けたら一気に書けるだろうと感じているようです。実際にそうかもしれません。
書いているうちに書きたいことがどんどん思い浮かんできて、さらに書けるようになるという感じなのでしょう。それはそれで良いことだと思います。
文章に限らず、何か行動する場合も、最初の一歩を踏み出すことができればその後は一気に進められるという人がいますよね。ちょうどそれに似ている気がします。
何らかの資格だったり会社の昇進のための試験として、小論文などを書いたりする場合は、最初の一文に関して何らかのテクニックが必要となるでしょう。それについては、他のサイトにおまかせします。
ここでは、レポートや卒論・・・というよりは、特に卒論を書くための、最初の一文をどう考えたら良いかを語っていきます。
序論(はじめに)などで必要な内容って何でしょう?
そもそも「最初の一文」は卒論ではどんなところで書くでしょうか。言ってしまうと、「序論」とか「はじめに」と言われる部分に書くわけですよね。
だからここでとりあげる「最初の一文」の悩みは、序論(はじめに)の最初に書く一文を知りたいということだと思います。
したがって、そもそも序論(はじめに)ではどのような情報が必要なのかを整理します。論文の内容や分野によって多少異なると思いますが、おおよそ以下のような内容になるでしょう。
- 社会的に重要な問題がある
- その問題を解決するためには明らかにしなければならない内容がある
- その明らかにしなければならない内容の先行研究からこんなことがわかっている
- しかし、その先行研究でも、まだ明らかにできていないが内容ある
- 本研究は、先行研究でも明らかにできていない内容に対処するものである
- 具体的な対処方法はこうである
- 以上より、本研究の目的は・・・である
具体的な内容を入れていないため、イメージしにくいと思いますが、序論(はじめに)に必要なパーツを簡単に書き出してみました。
この記事で話している「最初の一文」は、「社会的に重要な問題がある」を述べる部分における「最初の一文」ということになります。
「社会的に重要な問題がある」という内容の「最初の一文」をどう考えたら良いかを次に説明します。
「最初の一文」が思いつかないときの対処法
はっきり言うとですね、「最初の一文」なんて後回しで良いわけです。
なぜなら、レポートにしても卒論にしても、普通はパソコンで作成するからなんですね。パソコンで作成するということは、文章と文章の間に別の文章を追加したり、いったん保存しておいて仮の文章を作ってみたり、好き放題に修正ができます。
「最初の一文」に悩んで、よけいな時間をくってしまうぐらいだったら、書きたいところから書いて、ある程度の内容が完成したときに「最初の一文」を少し考えてみると良いです。その頃には「こんな出だしで良いや」ぐらいの軽い気持ちで書くことができるようになっていると思います。
それどころか、「最初の一文」で悩んでしまう人の場合、最初から順番に文章を書いていくことに囚われていることがあります。それだと長文を書いているときに、まとまりのある文章にはなかなかなりません。話がだんだんそれてしまったり、何が書きたいかわからなくなってしまったりするからです。
全体の構成を考えたうえで、書きたいところから書いていく、というスタイルの方がスピーディだし、ストーリー性のある文章になります。
ということで、「最初の一文が思いつかないときの対処法」という見出しにしましたが、「最初の一文」は後回しにするのが一番だと思いますね。
一方、それでも、どうしても「最初の一文」がないと進められないという人もいるかもしれません。その場合は、以下の2つのやり方で「最初の一文」を考えていくと良いです。
「最初の一文」を3分だけ考える
「社会的に重要な問題がある」という内容は論文のスタートとして重要であり、きっちり理解してもらわないと卒論の価値がなくなってしまうかもしれません。
だけどそれは複数の文章や官公庁の統計データなどを組み合わせて説明できれば良いのであって、「最初の一文」だけですべてを語る必要はありません。
「最初の一文」にこだわっているのは、あくまで書いている本人だけなんです。
したがって、「最初の一文」に時間をかけるのは馬鹿らしいです。
だから、どうしてもいま考えたいなら3分だけ考えましょう。タイマーで3分時間を測って、それまでに無理やり書き出します。
できなければ諦めて次に行くと良いです。
「最初の一文」のお決まりパターンを持っておく
「最初の一文」をスムーズに考えるためのもう1つの方法として、自分なりにお決まりのパターンを持っておくことが考えられます。例えば、以下のものが考えられるでしょう。
疑問文で始める
疑問形式でスタートすることで、読み手が興味を持ちやすくなります。例えば次のような感じです。
新型コロナ感染拡大の影響により、大学生の就職にどのような影響がみられるだろうか。
このような文章をみると、ちょっとその答えを考えてみたくなりますよね。
卒論に限らず、小論文試験などで審査者に読んでもらいたいときには、疑問文で始めるのは有効でしょう。
統計調査から始める
論文などではよくある形式です。特に、国や地方公共団体の統計調査を使って話し始めると、論文の信憑性が格段に高まって見えます。
厚生労働省「令和3年版 労働経済の分析 -新型コロナウイルス感染症が雇用・労働に及ぼした影響-」によると、感染拡大の影響等により、2020年の有効求人倍率と完全失業率は悪化し、有効求人倍率は9月に1.04倍まで低下し、完全失業率は10月に3.1%まで上昇した(厚生労働省, 2021)。
ちょっとカッコよく論文を書き始めたいときにはおススメです。
現状の説明や一般論から始める
ニュースなどで普通に言われていること、他者との会話でよく聞く話からスタートする形式です。多くの人が感じていることを書くので共感は得やすいでしょう。
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、大学生の就職にも影響が出ていることが知られている。
よく聞く話などをもとに論文をスタートできるので、書きやすい書き方かなと思います。
現状の説明や一般論に対する疑問・反論から始める
こちらはよく知られた事実に対して、「本当にそう?」って考えさせる形式です。読み手にしてみれば、自分が思っている事実を覆すようにして話が進むことになるので、興味を持ってもらえるかと思います。
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、大学生の就職にも影響が出ているとされているが、はたしてそうであろうか。
一方で、この文章の後に、疑問や反論を持つに至った経緯を説明していく必要があります。その点、やや難しい部分があるかもしれません。
主張や結論から始める
これは卒論というよりは、レポートや小論文などの短めの文章で使うと良いかもしれません。レポートや小論文で言いたいことを最初に主張し、その主張に対する根拠を述べていくという形式の文章です。
卒論などではあまり使われないかもしれません。
まとめ
ここでは、卒論などにおいて、「最初の一文」をどうしたら良いかを考えてみました。
卒論の場合、「社会的に重要な問題がある」ことを最初に説明しますが、そのスタートの文章が「最初の一文」ということになります。
「最初の一文」は卒論をあるていど書いてから、気が向いたときに書くぐらいの気軽な感じで取り組めば良いわけですが、どうしても「最初の一文」をすぐに決めたいという場合には、以下の2つのやり方を行うと良いでしょう。
- 「最初の一文」を3分だけ考える
- 「最初の一文」のお決まりパターンを持っておく
それで難しければ、「最初の一文」は諦めて、書きやすいところから書くと良いでしょう。
コメント