大学生の日常をちょっとした漫画にしつつ、ちょいちょい大事なことを伝えられればと思います。ちなみに漫画はコミPo!で作成しました。
【漫画】レポートに生成AIって使っちゃダメかな?
大学生のモチバとジュリがレポート課題で悩んでます。どうしたのでしょう??
漫画は、感情表現なども簡単なので、文章の限界を超えて伝えられます。漫画を簡単に作成できるコミPo!は強力な表現ツールといえます!
はじめに
「生成AIでレポート作成ってやっちゃダメ? いや、ダメなのはわかってるけど・・・」なんて考えてる大学生の皆様、レポート作成における生成AIの活用方法を解説します。
本記事で紹介しているのは、生成AIを「正攻法で学習に役立てる方法」です。生成AIが提供するヒントを元に、レポート作成の手順を理解し、具体的な行動に移せるようにします。
生成AIで、「何から始めたらいいかわからない」と考えてしまうレポートの苦痛を激減し、ちゃんと学びになる、そして成長できる正攻法のレポート作成をみていきましょう!
生成AIを使ったレポート作成は何が問題?
近年、ChatGPTをはじめとした生成AIが進化してきてますね。利用できる生成AIもホントいっぱいあります。いかに上手に活用するかで仕事の能率は格段に変わってきます。
生成AIは大学教育にも影響してきます。メリット・デメリットを知って、上手に使うことができれば、学生の学修効果を各段に高めることができます。可能性は無限大! 夢が広がる!!
でもね・・・。
効率化のために使うことはあっても、手抜きのために使っちゃダメです。手を抜きたい学生がいるのもわかるし、大学のレポートで生成AIを使うことを考えるのをよくわかりますよ。だけど、やっちゃダメな部分があるのも、理解しよう。
大学は、ディプロマポリシー(卒業認定や学位授与のための方針)があって、そこに学生を到達させるための場なわけです。手抜きによって何にも到達してい学生をしれっと卒業させることには大反対です。生成AIの間違った使い方を抑止するためでもあると思いますが、文部科学省は、各大学に「大学・高専における生成AIの教学面の取扱いについて」というものを周知しています。
生成AIのメリット・デメリットを認めつつ、レポート作成に関しては、次のようにあります。
大学・高専における学修は学生が主体的に学ぶことが本質であり、生成AIの出力を そのまま用いるなど学生自らの手によらずにレポート等の成果物を作成することは、 学生自身の学びを深めることに繋がらないため、一般に不適切と考えられること
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2023/mext_01260.html
学びにならないので、生成AIの出力をそのまま使うようなやり方はダメということです。また、同文書にも示されていますが、生成AIの出力に著作物が含まれている可能性があり、意図せず著作権の問題や剽窃につながる可能性があります。そしてよくわかっていてほしい部分ですが、生成AIはしれっとウソをつきます。存在しない文献や架空の人物からの情報を使って、それっぽい主張してきます。
生成AIのデメリットをよく理解していないと、思いもよらない事態、下手すれば法的な問題につながりかねないということです。「生成AIで作ったレポートがバレて不可になったらどうしよう」レベルの問題ではなくなりますね。
・・・とまぁ、文部科学省が各大学に周知した内容が上記の文書になりますが、各大学も、文部科学省の文書をもとに、大学ごとにルールを定めて学生に周知していると思われます。
周知の仕方はいろいろあります。大学の掲示板やホームページ、メール等、あるいは授業やガイダンスで案内などいろいろあると思われます。どのような方法であれ、大学が周知したのであれば、在籍している学生は、生成AIの取り扱いを知っているものとみなされます。どんなに言い訳しても、「生成AIだけでレポート作ったらダメなんて知らなかったしぃ」は通用しません。「法的な問題になるなんて知らなかったしぃ」も通用しません。
一方、生成AIは上手に使えば、レポート作成を効率化できるし、学びに役立てることができます。ちゃんとメリット・デメリットをよく知ったうえで使うと便利なのですが、使いこなせないのに手抜きのために生成AIを使おうとして失敗する人がいる。本気でバカだと思います。
生成AIを使ったレポートはバレる? 不可になる可能性は十分あります!
疑わしいレポートは、教員がちゃんと読むとわかるのではないかと思われます。
生成AIが作ったレポートって、学生が書いたものっぽくないんですよ。レポートにてこずってしまうレベルの学生の文章には見えないんです。
しかも、レポートに出てくる人物が、架空の人物だったり、存在しない参考文献だったりするので、ちゃんと読めばあからさまではないかと思います。
「生成AIを使いこなせないなら、大事な場面で使うなよ!」と言いたい。
しかしながら、生成AIによるレポートの疑いが限りなくあったとして、現状では、断定できるほどの証拠を出せるかというと難しいかもしれない。つまり、「生成AIで作ったレポートだから不合格!」と言ったところで、完全にクロと言い切ることはできないかもしれません。慎重な教員であれば、生成AIだと思っていても、それを理由に不合格とはしないでしょう。
でもね、レポートのなかで、「架空の人物が出現している」「存在しない参考文献がある」「剽窃している」「主張がちぐはぐ」なんてことがあったら、レポートとしては完全に不備ですからね。生成AIの話を持ち出す以前に、不合格ですよ。要するに、生成AIを使ったかどうかを理由にする必要はないんです。レポート自体に不備があるから不可というふうに判断すればよいわけです。
レポート作成の手順は? 何が難しい??
生成AIを使ってレポートを作ろうとするのは、レポートを書くのが大変だからですよね。でも、その大変さをとおして、その学問について深まっていくわけだし、論理的に考える力やら情報収集能力やら文章を書く力などが身についていくわけです。手を抜いていいわけじゃありません。
一方で、レポート作成そのものが難しくて、とっつきにくいために、やっつけ仕事みたいになってしまうこともあります。それだと十分な学びにはならなそうです。そのため、とっつきにくい部分を生成AIでサポートして、学習すべきことにエネルギーをそそぎたいところです。
レポートはなぜとっつきにくいのでしょうか? まず、レポートの作成手順を考えてみましょう。一般的には、以下のような感じでしょうか。
要するに、レポートは「自らの主張を根拠をもって説明する」ために作成するわけですが、慣れない人には、たしかに難しいかもしれませんね。慣れている人でも面倒くさいと言えば面倒くさい。
レポートが難しい理由はいろいろあると思います。その中でも、何をやったらいいか、どこから始めたら良いのかなど、作成手順のイメージがわかないというのが大きいのではないでしょうか。 だって、レポートの書き方なんて習ってこなかったから。
もし、レポート作成の具体的な手順がわかっていて、自分が言いたいことを伝えるためにどんな構成で書いたらよいのか、どんな情報を集めたら良いのか、それをレポートのどこに位置付ければ良いのか、みたいなことのイメージがわけば、レポート作成のための行動をとりやすいし、着実に進めていけるのではないだろうかと思うわけです。
で、その部分を、生成AIに手伝ってもらうのであれば、「生成AIの出力をそのまま使う」ということにならないし、学習に役立てられます。というより、何も手がかりもない状態でレポートを作成するよりも、よっぽど効率的だし、学びになると思います。
具体的には、課されたレポートのお題に合わせて、生成AIでテンプレートを作ってもらうということ。ここでは、そのためのプロンプトと実際のテンプレート作成を試みてみます。
ほぼ正攻法! レポート作成に生成AIを活用する! しかもちゃんと学びになる!
生成AIでレポートを作りやすくするために、レポートのテンプレートを作ってもらいます。 その前に、架空のお題を作ってみましょう(生成AIで)。
どうでしょう? 見た途端、気が滅入りそうで、実際にありそうなお題ですね。このレポートに対して、どのように考えていったらいいの? ・・・となりますので、さっそく生成AIでレポートのテンプレートを作ってみます。
プロンプトは以下のとおりです。
そうすると以下のようなテンプレートができます。
まぁ、生成AIは、同じプロンプトでも出力結果はいろいろ変わります。使いやすい納得のいくテンプレートができるまで繰り返してみるといいでしょう。
テンプレートができれば、そこにあてはまる内容を考えていくということになります。
レポートの完成イメージが少しわいてきません?
わいてこないのなら、もう少し生成AIに聞いてみましょう。序論のところを以下のプロンプトで具体化してみます。
生成結果は以下です。
なるほど、だいぶイメージがわいてきそうです。特にヒントになりそうな部分に下線を引きました。
どうやら、現代社会に影響を与えそうな茶道、歌舞伎、和食などの文化をとりあげて、それがどう影響を与えているのかということを調べていけば、レポートになるのではないかと考えられます。
では、現代社会に影響を与えそうな伝統文化って他に何があるのでしょう? これも生成AIに聞いてみます。プロンプトは以下。
生成結果は以下です。
いろんなアイデアが出てきましたね。
さて、ここで重要なのは、生成AIの出力はウソの可能性があるということです。生成AIの出力はあくまでヒントとして使い、正確な情報については、自分で文献を探っていきます。
それなので、上記のヒントから、興味があるものについて、論文を探してみると良いと思います。 例えば、ビジネスマナーに注目しようと思うなら、「茶道」と「ビジネスマナー」というのをGoogle Scholarなどで調べてみると良いでしょう。どっから手をつけていいかわからない状態から、情報収集のための具体的な行動にうつせるようになったわけです。
ちなみに、生成AIが出してきた上記の出力を、そのままレポートにしちゃダメですよ。それがまさに文部科学省の指摘する「生成AIの出力をそのまま用いる」にあたる可能性がありますからね。
ネットで調べてみると、ChatGPTでレポートを作成する方法が書かれていて、アレコレいろいろやってるんですが、結局ほとんど生成AIの出力じゃない?って思うものがありますが、それじゃダメなんですよ。
そうではなくて、生成AIはヒントを得たり、具体的な行動にうつすためのツールにすると良いです。テンプレートを作って、レポートのイメージをわかせて、必要な部分を自分で調べる。今回の場合だと、「茶道」と「ビジネスマナー」が関係あるかもしれませんので、ここからは実際に論文を調べるんです。それを読んで、生成したテンプレートに使えそうな情報を抽出していくということです。これならばちゃんと学習につながるし、正攻法といえるのではないかと思います。
おわりに
この記事では、生成AIを使ってレポート作成の手順を学びました。生成AIは、あなたのアシスタントとして、レポートの全体構造を設計する手助けをすることができ、レポート作成の方向性を示してくれます。
しかし、重要なのは、生成AIが提供する出力をそのままレポートに使うのではなく、あなた自身の調査(情報収集)と考えに基づいてレポートを作成することです。生成AIはあくまでツールであり、最終的なレポート作成はあなた自身がやることです。そのための行動を促すのに、生成AIは役立ってきます!
今回学んだ内容を活用して、より充実したレポート作成に挑戦してみてください。
卒論のための漫画を作っています!
このブログではちょいちょい自作漫画をお示ししています。
そのほかにも、以下の卒論漫画を作成しており、多数の漫画配信サイトで販売しています。
詳しくは以下で紹介しています。
この漫画は卒論を学ぶことを意図した学習漫画です。
学習漫画は単なる文字+イラストではありません。感情を交えて表現するので、相手に的確に物事を伝える強力な表現方法です。
学習漫画を作ることに興味がある人はぜひ以下の記事をご覧ください。
なお、このブログでは、コミPo!使って漫画を作成しています。頭の中にある妄想を漫画で表現したいと思ったら、手っ取り早く表現することを可能にするツールです。
マニュアルいらずでまずはやってみるで作っていけるのでおすすめです!
無料体験版もありますので、ぜひ活用してみてください!
コメント